BeLan タニサボ

ーベランダで多肉・さぼてんー

人工斑の話

※ 今回の記事に写真はありません。

最近、オークションやフリマアプリなどで、明らかに違和感のある斑が入っているサボテンを見かけることが多くなったような気がします。
サボテン以外の多肉にも見受けられますが、よくあるのは、生長点(頂点)から見事に綺麗なピンクや黄色などの斑が入っているものです。
薬剤を使って人工的に斑入り(錦)を作り出すことについては、以前から話題になっていましたが、ここのところ、サボテンに特に多く見られるようになった気がしています。

以前は、綺麗なピンクの斑が入ったメセンが「令和の〇〇」といった園芸名で色んなところで売られており、これも薬剤を使用した人工斑ということで話題になりました。
成長に必要な葉緑素が薬剤で抜かれたため、光合成をするパワーが足りず、次の葉を展開(脱皮)することができなくて、そのまま枯れてしまうことが多かったそうです。
(私は買っていないので、実際はどうか分かりません。薬剤の使われ方によっては生き延びる個体もあるのではないかと思います。)

確かに、斑は綺麗だし、いい値も付くし、人工的にでも作出したい気持ちは分からないでもありません。
ただ、やはり、そこまでやるのか~というのが個人的な感想です。

まずは、植物がかわいそうに思います。
時々、青や赤、ピンクや黄色に色を付けた金鯱(サボテン)やサンスベリアなどを見かけます。
あるいは、人工の花をサボテンに刺して、あたかも花が咲いているように見せて販売しているものもあります。
なんだかな~とは思いますが、これらは成長するにつれて元の姿に戻りますので、そこまで「痛めつけている」ようには思えません。
それでも、犬にペンキを塗ってかわいいと言って自己満足しているのとあまり変わらないように思いますが。

でも、サボテンの生長点に薬剤をかけて見た目だけを綺麗にして、生命力を奪うのは本当にかわいそうです。

そして、それを商売にしていることに抵抗を覚えます。
売っている人=人工斑を付けた人とは限らないので、一概には言えませんが…

生命力を著しく低下させて、でも高値を付けて、しかもそれを購入者に知らせることなく販売する。
売る側からすれば、商売するうえで、植物はあくまで商品ですから、そこまで思い入れがない人もいるのでしょうけど、買った人は残念な思いをしますよね。
買った人は、たぶん少なからず植物が好きな人で、その苗を気に入って購入したのだと思いますし。
綺麗で値段の高い植物を、枯れること前提で買う人って、まずいないと思います。

せめて、人工的に薬剤を使って斑入りにしていることを明記して販売してもらえるといいなと思います。
実際、斑入り万年青(オモト)などは、そういう販売をしているものもあるようです。

考え方は人それぞれですから、私の考えを押し付けるつもりは全くありません。
あくまで私個人の思いとして汲みとっていただければと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。